腸内が善玉菌ばかりではいけないはなし

常在菌を育てる

外より善玉菌を摂り続けても、善玉菌の数が増えるわけでもない

菌類が含まれるサプリメントを摂り続けると、腸内細菌の中の善玉菌が増えると思って、一所懸命摂っている話を聞きます。
薬のように摂り続ければ腸内環境が良くなると思っているようです。

食生活を見直さずに外から良い菌を摂っても無駄な頑張りです。

サプリメントに入っている菌類はヒト由来だからと言って必ずしも、貴方のおなかに生きて粘膜に住み続けるわけでもありません。
腸の中では外来菌と常在菌はきちん分けられるようになっているのです。
驚きのシステムがあるのですね。

腸内細菌を含むあるサプリメント一包の中に〇〇菌が500億個が、生きたまま大腸に届くといっても本当にとどくのか、また届いたとしてもどのくらいの数が届くのかと言うことを、実証できるのは難しいことです。

例えばこんなことも考えられます。
一日100億個摂り続けて一ヶ月で3,000億個の善玉菌が腸内に増えることにより、悪玉菌の占める率が減っていくと腸内環境は良くなると思っているかも知れませんがそういうことにはならないのです。

まず考え直して欲しいのが、毎日100億個摂っても、この摂った菌はせいぜい5〜7日くらいしか腸内にとどまることができません。
ですから積み上げ式に菌が増え続けるわけではありません。

人のおなかには100〜500種以上、100〜1,000兆個の菌が住んでいると言われています。
サプリメントの菌を摂り続けても、この膨大な数の菌界においてはバランスを調整することなどとはとても難しい話なのです。

常在菌を良い悪いに分ける基準はない

おおよそ善玉菌20%、日和見菌70%、悪玉菌10%腸内に住んでいると言う話を聞いたり、色々な識者の講演でも耳にします。
すると生活者は少しでも善玉菌の%を上げ、悪玉菌の%を下げようと高価なサプリメントを続けて摂ろうとします。

こう言ったことは栄養剤を服用する感覚で摂るわけですが、菌類は生き物でおなかの環境によってそのバランスは常に変わる事があります。
バランスを整えたいと思っても、腸内細菌叢(腸内フローラ)はすぐに代わってくれないと思っていただく方がいいのです。

常在菌について教えていただいた微生物研究者よりますと、お腹のおなかの中の菌の分布を善玉菌20%、日和見菌70%、悪玉菌10%と言っても分ける基準が不明のようです。
良い意味では啓蒙のため、そうでなければ売り上げを伸ばそうとしてサプリメント業界から生まれたようにも受け取れます。

外から摂る菌の中でも最近はインフルエンザにも効果があり、ピロリ菌やプリン体対策にもなるという菌が入っているヨーグルトが販売力を伸ばしています。
まさに薬的に摂れば摂るほどその良いと言われる菌が、体を守ってくれそうな錯覚がおこります。

腸内細菌の話としては外から取り入れる菌の話と、住み続けている腸内細菌(常在菌)の話を区別して考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

住み続けている常在菌は賢い活動をしており、コンピューターと同じようだと言います。
常在菌全体でネットワークを組んでおり、情報を交換していると言います。

この精密なネットワークの性能を上げることは、自分に住み続けている常在菌の力をいかに引き出すかにつながるわけです。
常在菌が発酵できる食材を摂ったり、食べ物を発酵により消化分解して常在菌の活動を援助するような酵母などは、日常の食事の中で意識して摂ることの方が、腸内には善玉的ネットワークが作られます。

善玉的ネットワークができたかどうかを知るには便の状態を観察することです。
毎日のリズムが良いか
量はバナナくらいあるか
色はいいか
匂いは気にならないか
などが観察ポイントになります。

いうまでもありませんが悪玉ネットワークは善玉ネットワークの真逆になるわけです。
この真逆の状況を改善するために薬やサプリメントに頼らず、食を工夫して腸内を発酵環境に導く事が最も自然で安全なのです。

悪い菌をやっつけようなんて考えなくとも、善玉的ネットワークになると悪い菌もおとなしくなり、せっせと善玉的ネットワークに協力することになるわけです。
悪玉菌といっても極悪な菌は全体の0.1%未満くらいしかいないようです。

善玉菌を摂り続けても、悪玉菌が減り続けるなるわけでは無いのです。
体調が崩れた時は通常のバランスより、ごくわずかですが悪玉的ネットワークが強くなります。

特に極悪菌が目を覚ます時は、
病気で抵抗力が落ちている時、
抗生物質を飲んで良い菌が死んだりした時、
甘いものや肉食が続いた時、
体が冷えた時、
寝不足の時
など、通常の健康的な状態と違う時に目を覚まし、勢力を少しだけ広げるのです。

目を覚ますことは良いことなのです。
極悪菌が目を覚ます時は一つのイエローカードが出されたと思ってください。
悪玉菌といっても体に必要な常在菌なのです。

イエローカードが出されれば、出された人は素直に日頃の生活で善玉的ネットワークを作るように心がけましょう。
こういったことでセルフケアを進めてほしいものです。

ABOUTこの記事をかいた人

「えっ! そうなの? そう言えば心当たりあるわ」 「なるほど、そういうことだったのね」 「マンネリ化したやり方ではダメなのね」 「考え直して、取り組んでみようかしら」  につながる、ヒントを書いてゆきます。