酸化マグネシウムを錠剤にした苦労ばなし

腸内の水洗作業

懐かしい錠剤化の思い出

あれからもう30年以上にもなったと思うと、当時の苦労が懐かしく思い出します。
酸化マグネシウムの錠剤化の企画を受託製造専門の製薬会社に持ち込みました。

開口一番「あなた変わっているね!」と言われたものでした。
さすがの製薬会社も酸化マグネシウムの錠剤化することを考えたことは無かったのでしょうね。

でも、暑い夢を語るうちに、なぜか気に入られて「作ってあげるよ」といことになりました。
試作をし始めて経験したことのないトラブルに巻き込まれたとの連絡が入りました。

酸化マグネシウムはとても硬い物質で、錠剤を固める臼と杵がすり減って固めた錠剤の側面に黒く鉄色がつくということでした。
製薬会社に言われるままに特殊鋼で臼杵から設計製造しなければならないこととなりました。

小さな部品ですが、特殊な注文となると数百万円はするわけで、あの時の厳しい出費は忘れない思い出となっております。
産みの苦しみを味わいながら、夢を追いかけ、そして実現できたときの喜びも、これまたひとしおでした。
製薬会社でも初めて手がけた製薬経験や技術は、あの時以来大きな財産になっていると聞いております。

薬局経営をして便秘薬が良く売れることに疑問を持ちました

管理者プロフィールの中に下記のように記述しましたことについて触れたいと思います。
「新しい便秘解消方法を作り上げ、痛みが伴わない安全性の高い便秘薬、酸化マグネシウムの錠剤(S62年)の製品化」と記述しました。
酸化マグネシウムの粉末を錠剤化した製品とは、瀉下薬『アストルベン』錠という一般用医薬品で第3類医薬品です。

昭和60年前後の街の薬局では、酸化マグネシウムの錠剤は発売されていなかったのですが、苦労の甲斐があって昭和62年(1987.8)に厚生労働省の承認が取れて発売することができました。

一般用医薬品が発売されてから、12年後の1999.7に医療保険で使える酸化マグネシウム錠(マグラックス錠)が発売されました。
それまで病院は粉剤を分包して患者さんに投薬していたのです。

酸化マグネシウムの粉剤は軽くて、とにかく飛散していました。
そして、調剤して分包するときも、患者さんが飲む時もよくむせたものでした。

当時の市販の便秘薬というと大腸刺激性下剤が主流で、お腹の痛くなる薬が多かったのですが、非刺激性の便秘薬アストルベン錠が発売されてから5〜10年はとにかくよく売れました。

高度成長時代でもあり、食環境も洋風化してセンイ質の低下や、またスイーツが大流行してきっと腸内環境が様変わりして、便が滞ることになったのではないかと思います。

薬局を開いて感じたことは、便秘薬を求めるお客様はとにかく多いことにだだびっくりでした。
アストルベン錠は「明日取る便」という信念で命名しました。

でも便秘薬が売れればそれで良いというわけではないと気づき始めるのです。

便を出すだけならアストルベン錠をせっせと販売すれば良いわけですが、通常なら便通がつけばもう便秘薬の必要がなくなるはずではないかと、当時は自問していました。

店頭でよくカウンセリングすると、便通はつくけどまた便秘になるという繰り返しが多い事実が分かり、いったいこれはどういうことかと研究するうちに、腸内には常在菌という腸内細菌が住み着いているわけで、これがどうも便秘解消に何かの影響力を持っているのではないかと考えたわけです。

そして常在菌(その人に住み着いている腸内細菌)の数とか活力が衰えている分だけ、便秘が完治しないと結論を得たわけです。

見えない体内の消化管は手で洗うわけにもいかないです。
化学的洗剤を使うわけにもゆかないです。

分かりやすく言いますと腸内は一本の管で詰まったり流れたりします。
詰まった時は理屈抜きで刺激がなく便通をつけることが、一番良いということに落ち着きました。
いわゆる水洗作業ということです。この役目をアストルベン錠に期待をしたわけです。

長い便秘症は常在菌の活発な発酵と増殖があれば、完治しやすい

もうひとつ、一本の管の中にへばりついている古い汚れや、しつこい汚れはどうするかを考えました。
当時「酵素パワーのムリントップ」というコマーシャルを見てヒントを得て、「そうだ!」常在菌を育てると常在菌の酵素で発酵して、きれいになり匂いも消されるかもしれないと考えたのです。

発酵の母の酵母菌、常在菌発酵の原動力となるエサ(センイ、デンプン、オリゴ糖)の調合で見事に腸内が発酵環境になり、便秘薬を飲まなくともバナナのような大きさの便が出すことにたどり着いたのです。

それが、日本ダルムからの便りのカテゴリーの中の「腸内フローラのバランスを理想型にした実験のはなし」に出てくる酵母食品「ビフロ」顆粒です。
ビフロ「美しいフローラすなわち美しい腸内細菌叢の想いで命名しました。

このように一本の管を洗剤かけて水洗い、または腸内発酵させてたまったものを柔らかくしてどっと水洗いするという感じで、多くのお客様に宣伝させていただいたわけです。
当時は乱暴な表現でしたが、宣伝文句がお客様の望みに叶って商品もよく売れました。

弊社は瀉下薬『アストルベン錠』と酵母食品『ビフロ』顆粒の2品のみの発売元です。
とにかく「腸内のきれい」が健康の要と信じて取り組んできました。

腸に特化した小さな会社です。
日本ダルムのダルム(ドイツ語)とはという意味です。

日本の日の字を楕円形に形どり、腸の内腔は汚れの無いイメージにした社章です。
DARMは4文字でダルムと言います。ドイツ語です。

これからもよろしくお願いいたします。

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「えっ! そうなの? そう言えば心当たりあるわ」 「なるほど、そういうことだったのね」 「マンネリ化したやり方ではダメなのね」 「考え直して、取り組んでみようかしら」  につながる、ヒントを書いてゆきます。