便秘薬、酸化マグネシウムの効果を上げる使い方

お腹が痛くなりにくい非刺激性下剤は使いやすい

40年も前に相談できる薬局作りをして驚いたのが、便秘のお客様が多いことでした。
数多い漢方便秘薬と○○ラックを仕入れて販売しておりました。

便秘相談をはじめるといろいろな原因によることが少しづつ知ることになってきました。
何よりも苦情が多かったのが、お腹が痛い便秘薬に多くの苦情がありました。

非刺激性の浸透圧性下剤である酸化マグネシウムの存在を知っていたので、なんとか錠剤にできないものかと考え、一つの製薬メーカーさんの支援をいただきながら便秘薬錠剤『アストルベン錠』を発売にこぎつけました。

40年も前になりますが、発売した時はお腹が痛くないことと腸内がキレイになるということで、爆発的に売り上げが上がりました。

しかし、医薬品がたくさん売れることが良いかということにも疑念が出て、薬に頼らないお通じの方法も研究することになったのです。

この研究を話すと長くなりますが、そんな中、便秘薬に絞ってとても大切なことを2〜3記述します。

酸化マグネシウムの効かせ方

酸化マグネシウム『アストルベン錠』を飲む時はお腹の中に胃酸がある方がよく効きます。
『食前』や食事と食事の間の『食間』は胃の中に胃酸が比較的に多くあります。

図にありますように酸化マグネシウムをコップ一杯の水で服用しますと、胃の中の胃酸と混ざり塩化マグネシウムというものに変化します。

塩化マグネシウムが腸に流れると次に腸液に混ざり、炭酸マグネシウムというものになります。
炭酸マグネシウムの液体は濃い液体ですので、水を吸収するようになります。

濃い方に水が染み込むことを浸透圧と言います。
炭酸マグネシウムは混濁液の状態を保ちながら腸内を流れます。
腸内にある硬い便は当然のことながら、柔らかくなり軟便または水様便の形になってお通じがゆるくなります。

といった薬の性質を活かして、便通を穏やかに優しくするのが酸化マグネシウムの便秘薬です。

胃酸を抑える薬を服用していると酸化マグネシウムの効果は少ない。

上の図のように酸化マグネシウムは胃酸と混ざり合い、塩化マグネシウムという物質に変わらないと酸化マグムシウムの効能が発揮できないのです。

酸化マグネシウムが「非刺激性でお腹に優しい」と耳への響きが良い広告が目立ちますが、酸化マグネシウムを服用する時の胃の状態、食事のタイミング、他の薬の飲み合わせなどをきちんとお伝えしないと効果を得ることはできません。

アストルベン錠の服用についてすこしくどいようですが、説明はきちんとさせていただいております。

院外処方箋で調剤される処方の中に、酸化マグネシウムの錠剤を便秘解消に処方されますが、胃酸を抑え続けている薬を服用している人にも処方されることもあります。

調剤する薬剤師はこのことをすぐ発見して、処方元の医師に連絡して処方し直さなくてはなりません。怠っていると保険の支払い機関からきついお小言と料金を返還しなくてはいけないのです。

効果のないことをしては患者さんのためになりません。
薬局や通販で買える便秘薬といえども、薬の正しい使い方で効果がたくさん出るようにお伝えしてこそ、本当の薬専門家と言えるのではないでしょうか。

酸化マグネシウムは1日2回の服用が効果的

就寝時1回服用としての類似商品が出ております。
漢方便秘薬は就寝時1回となっておりすが、漢方薬は薬として大腸神経を刺激して排便反応が現れる時間が約8時間後のため、この簡便さを応用して酸化マグネシウムもこの飲み方に習っているものと考えられます。

しかし、酸化マグネシウムの便秘薬は大腸刺激を求める薬ではありませんので、漢方薬と酸化マグネシウムを同じ飲み方で効果を求めることは難点があります。

腸内でマグネシウムが水を貯留をしたりまた腸より水を引き込み、腸内容物を流動化させることを目的として使用するものです。
そして、1日2回の服用で腸内で水を引き込むタイミングが2回できるということで、腸内は効率よく水の流れ確保することができます。
酸化マグネシウムの作用が毎日便通をつけることになります。

1日3回の服用で発売しましたが、3回服用が面倒ということをお客様に教えていただき、発売開始から2回服用を進めてきました。

3回から2回にしていただいても通じ状態に変わりなく、かえって外で働いている人は昼用の分を持って歩かなくともすむので好都合でした。

そのような経験を活かして、今回のリニューアルの機会に2回服用として申請し直し、改正させていただきました。

また、腸内に水を引き込む作用が発現することは、体は脱水をすることになります。
すなわち脱水を防ぐために酸化マグネシウムを服用する時は、コップ1杯の水を飲むことをお願いするわけです。

酸化マグネシウムをコップ1杯の水で服用することとか、1日2回服用する理由等をきちんと知っていただいてこそ、便通の改善を早く確実に進めることができます。

 

薬物療法の実際・第3版便秘治療は、原則的には便秘の薬剤としては浸透圧性下剤(酸化マグネシウム)と膨化性下剤を用いると記されております。
これからも分かりやすく伝え続けたいと思います。

10歳以下のお子様への酸化マグネシウムに服用について

15歳以上の服用から11歳より服用できるように許可を取りました。
11歳以上のお子様は生活状況や食事状況について大人へきちんと報告できる年代なので酸化マグネシウムも1回1錠1日2回飲むことが可能です。

アストルベン錠は10歳未満のお子さんには服用させないこととして承認を取りました。

10歳以下の服用についてはUSP-DI米国薬剤投薬情報の「6歳以下の小児に用いないこと」の情報を鑑み弊社では10歳以下の服用を対象外としました。

小児の便通にはオリゴ糖や小児専用のマルツエキスを飲ませて便を軟化させることが一番安全で効果があります。
かわいいお子さんのためにも、まず医師に診察してもらうのがよりベターと考えます。

小児は食事と睡眠と運動など自然回復に力を注ぐべきと考えます。
特に6歳以下の使用については医師の指導が必要と言われております。

便秘相談を長年してきた経験から
酸化マグネシウムを5歳から飲めます。
ですから安全なお薬です。というフレーズはなかなかつかえないのです。

お腹の痛くなる大腸刺激性下剤はやむを得ない時に

寝る前に1回の服用してから、8~12時間後に薬の作用がでて効き初めます。
このような大腸刺激性下剤は『便通をつける』ことが主な目的で使用します。

『一度便通をつければ翌日から便秘薬を飲まなくとも毎日通じがあるようになる。』
一過性のストレスで突発的な便秘に使用するならば、これはこれで目的が達成されるでしょう。

『寝る前に服用して、朝、すっきり快便!』
このような絵に描いたように辛さがきれいに解決されるなら誰も苦労はしないのです。

『便通を付ける』ことと『便秘症を治す』こととは少し意味合いが違います。
日常の生活環境や食べ物の趣味趣向や体質、病気などによって便通は変化をきたすものなのです。

腸を支配している統合神経のなかの副交感神経が腸の運動を支配しています。
この副交感神経が最も活動できる環境は夜の睡眠時間なのです。

健康で毎日元気な人でも、昼間に仕事や勉強やストレスで交感神経が副交感神経を上回る活発な状態が夜中にも続くとなると、副交感神経の活動が阻害されて蠕動運動ができにくくなるのです。

このようなリズムの中で少しづつ便通をつけるクセをつけることが何より大切です。
ついイライラしてせっかちに対処すると便秘症が治りにくくなります。
分子栄養学などを参考にして副腎疲労を修復するように心がけると良い結果が生まれます。

お腹の痛くなる薬を使ってムリに出させるのが大腸刺激性下剤で、連用するとクセになったり、量を増やす羽目になったり、大腸メラノーシス(大腸黒皮症)になってしまうのです。

ここで理解していただきたいのは、『便通を付ける』ことと『便秘症を治す』とは少し意味合いが違うことをあらかじめ心得て取り組んでいただければよいのではないでしょうか。

便通をつけることは頓服的に大腸を刺激する薬剤を飲めば目的を達成することは出来ます。
しかし、この目的を達成するために大腸を刺激する薬剤を継続することで、慢性的に薬に依存する状態に陥る事があるので注意が必要です。
こういった薬剤が手軽に購入できる便秘薬が薬局やドラッグストアーに販売されています。

大腸刺激性下剤の痛みは一種の副作用です。腸の神経を直接刺激して、蠕動運動を促進し排便を促すタイプです。
大腸刺激性下剤は種類も数多く、現在市販されている大部分がこのタイプの便秘薬です。
大黄(根)や欧州の民間薬のセンナ(葉)の成分のセンノシド、アロエ(葉)などです。
緩和な作用で8~12時間後に効きますが、疝痛(せんつう)は少ないものの、慣れの現象が出てきます。

同じ作用を持つ合成下剤として、フェノバリン、ビサコジル、ピコスルファートが代表的なものですが6~12時間で効き、作用幅は大きいですが、やはり慣れの現象が生じます。はじめはよく効くのですが次第に効かなくなり、逆に頑固な便秘に移行したりします。

これは下剤の刺激によって結腸や直腸が炎症を起こし、常に便意を感じるようになり、その上、腸の平滑筋がカリウムイオン欠乏によって緊張を失い、蠕動運動が鈍化するためです。

効かないと思って量を増加したりすると、かえって悪化して厄介なことになります。つまり、大腸刺激性下剤は1週間以上の運用は避けることが望ましいということです。

 

ABOUTこの記事をかいた人

「えっ! そうなの? そう言えば心当たりあるわ」 「なるほど、そういうことだったのね」 「マンネリ化したやり方ではダメなのね」 「考え直して、取り組んでみようかしら」  につながる、ヒントを書いてゆきます。