便秘の決め方と処方薬について

1週間に1度の便・月に2〜3度の排便

便秘の治療指針について

医療界で2018年10月に便秘の治療指針である「慢性便秘症診療ガイドライン」が現状の便秘に対してもっと幅広く踏み込んだものを発表しました。

便秘の捉え方ですが、これまで日本内科学会は「便が3日以上出ない、または出ても残便感がある場合を便秘」というように定義していました。

この定義では現実に悩んでいる患者に向き合えないとして「本来出すべき便を十分かつ快適に排出できない状態」と定義にして、これまでより幅広く対応したのです。

「毎日あるいは2日に一度便が出ていれば便秘ではない」と医師に取り合ってもらえないことが患者から不信を買っていました。

毎日便通をつけるという観点から、ガイドラインは 「アミティーザ」や「リンゼス」や、「酸化マグネシウム」などを進めています。

どちらかというと最近は化学的刺激性のものは避けつつ、お腹に優しいものを多く処方するようになってきています。

薬物以外では食事の中で便通を改善する作用の、ヨーグルトや食物繊維また、適度な運動も勧めているのが現状です。

 

医師の処方する便秘薬について

◎新薬として処方されている薬

・アミティーザ(便の水分増加・2012年発売)腸を活性化して腸液の分泌を増やして便を
軟らかくする薬。

・スインブロイク(腸の刺激・2017年発売)鎮痛薬により腸の運動を抑えてしまう作用を解除する薬。

・リンゼス(便の水分増加・2017年発売)腸を活性化する薬。

・グーフィス(便の水分増加と腸の刺激・2018年発売)胆汁酸が腸で吸収されるのを防いで、便の水分を増やすとともに腸のぜん動運動を誘発する薬。
※過剰摂取なビフィズス菌は胆汁酸を二次胆汁酸(良くない生成物)に作り変える特性があるという、腸内細菌学者の助言を思い出されます。

・モビコール配合内用剤(便の水分増加と腸の刺激と潤滑性向上・2018年発売)便に直接浸透することによる便の軟化や潤滑性を向上させ、かさ増しによる腸刺激などで排便を
促進する薬。
この薬は大腸カメラの時に腸を空っぽにするために使う薬で、腸の中がきれいに流し出されて爽快さが味わえる薬。

・ソルビトール(便の水分増加・歴史の長い薬)糖で腸内の浸透圧を高めて便の水分を増やして軟らかくする薬。

受診して処方便秘薬をもらう代金

◎新薬として

リンゼス 3割負担の人で1ヶ月の薬代だけで1,620円位+調剤負担金+受診料+交通費などを考慮すると高額になります。

アミティーザ 3割負担の人で1ヶ月の薬代だけで2,200円位+調剤負担金+受診料+交通費などを考慮するとリンゼスの3割り増しになります。

酸化マグネシウム(マグミットなど)3割負担の人で1ヶ月の薬代だけで150円位+調剤負担金+受診料+交通費などを考慮すると薬代より他の支出が多くなります。

アミティーザも酸化マグネシウムと同程度の効き目と言われています。
市販されている酸化マグネシウムを購入して対策する方が、意外と経費が少なくて済むことがわかります。

◎既存薬として処方されている薬(市販薬としても多く普及している薬)

酸化マグネシウム(便の水分増加・歴史の長い薬)塩類で腸内の浸透圧を高めて便の水分を増やして軟らかくする薬。

センノシド系(腸の刺激・歴史の長い薬)センナという植物の成分が腸の中で変化して、腸を刺激してぜん動運動を活発にする薬。

ピコスルファート系(腸の刺激・歴史の長い薬)センノシドと同じく腸の中で変化して、腸のぜん動運動を活発にする薬。

新薬も既存薬もお通じをつけるためのお通じ薬であることを知ることです。
新薬を1週間飲むと何十年の便秘が、完全に治癒するするとは限りません。

便秘症は生活習慣も関連しているので薬が必要なくなるために、ご自身であらゆる情報を集め自分で試し服用しながら最も良い方法を見つけることと、治すための期間を6ヶ月以内に目標を定めて取り組むことが大切です。

新薬を求めるにも医療費負担も少額ではありませんので、市販薬でも使い方で十分な効果を得ることができることを知っていただきたいものです。

お通じをつけることは難しくはありません。
しかし便秘症を完治させることは難しいことで、便秘薬ばかり依存していても解決に至りません。

便秘薬でも同じ畑の薬、すなわち同じ強い刺激作用の薬を銘柄ばかり変えて飲み続けることが最悪な状態であることを知ることです。

植物のセンナで作られた便秘薬の長期使用は大腸黒皮症(大腸メラノーシス)となり、大腸粘膜が黒く硬く肥厚して常在菌も住みづらくなるようになることを避けなくてはなりません。

困った時は「常在菌」の力を借りる

便秘症を長年治すことができなかった方は、情報の集める方法や相談にのってもらう人巡り合わなかったということです。

便秘症を治すことでもうひとつ大切なことは「腸内の常在菌を育てて活性化させる」ことなのです。

「腸内の常在菌を育てて活性化させる」を知ることで「便秘症」「下痢症」「おなかゆるすぎ症」の根本治療も知ることができます。

便秘や下痢のおなか環境の改善で悩んだら、微生物(常在菌)の力を借りることです。
微生物(常在菌)に力を与えるのは微生物(常在菌)の好む食事(難消化多糖類)をバランスよく定期的に与え続けることなのです。

漢方便秘薬がお腹に優しくても、漢方便秘薬を効かせる常在菌が少なく不活性なら、これまた効果発現も難しいところです。

特定の菌サプリが大腸まで届くといっても、その菌がお腹に定住できるわけでもなく便秘症の完治にはつながらず一時的なものです。
外来菌を摂ることよりも、自分の常在菌をバランスよく育てることの方が一番好ましい改善方法なのです。

またオリゴ糖を偏って摂ることで常在菌のバランスが崩れて便がゆるくなることもあり、便通が良くなったと思っても一時的なことで、完治への道は見つかっていないことを知って欲しいものです。

食事の偏りや腸や常在菌のことを理解して、改善目標を立てると便秘症、下痢症は必ず治ります。

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「えっ! そうなの? そう言えば心当たりあるわ」 「なるほど、そういうことだったのね」 「マンネリ化したやり方ではダメなのね」 「考え直して、取り組んでみようかしら」  につながる、ヒントを書いてゆきます。